オリーブオイルが教えてくれた、2026年日本の生き残り方
2026年2月。
社会の方向性が大きく動いたと、誰もが感じる時期に、僕は東京・日本橋の街を歩いていた。
加速する円安、開き続ける格差。そんな空気とは対照的に、老舗百貨店が立ち並ぶこの街は、活気に満ちていた。
その日、僕は二つの「価値」に出会った。
一つは、三越の食料品売り場で目に入った4,000円のオリーブオイル。
もう一つは、すぐ近くの書店のおすすめコーナーで手に取ったヤスパースの哲学書だった。
一見すると無関係なこの二つは、実は二極化が進む現代日本をフリーランスとして生き抜くための、まったく同じ真理を突きつけていた。
なぜ、4,000円のオイルは売れるのか
三越の棚には、4,000円のオリーブオイルが当たり前のように並んでいる。
スーパーへ行けば、1,000円を切るオイルはいくらでもある。実に4倍以上の価格差だ。
それでも、このボトルは次々と売れていく。
なぜ人は、4倍の金額を払うのか?
それは、買っているのが「油そのもの」ではないからだ。
その先にある失敗しない確実性に対価を払っている。
・このオイルなら料理の質が確実に上がる
・この品質なら健康面で失敗しない
彼らが買っているのは、試行錯誤する時間や、失敗のリスクを肩代わりしてくれる
「信頼」という付加価値である。
実は、これからのフリーランスの生存戦略も、まったく同じ構造になっている。
日本橋の書店で突きつけられた「限界状況」
三越を後にして立ち寄った書店の「今、読むべき名著」コーナーで目に留まったのが
カール・ヤスパース の
哲学入門 だった。
ヤスパースは、人間が避けて通れない壁を「限界状況」と呼んだ。
今のフリーランスにとっての限界状況とは、単なる不況ではない。
技術がコモディティ化し、1円単位の価格競争に巻き込まれることだ。
これはカメラマンに限らない。
デザイナーでも、ライターでも、エンジニアでも同じ構造に置かれている。
多くの人はこの壁を前にして、
「もっとスキルを磨こう」
「もっと性能のいい道具を揃えよう」
と考える。
だがそれは、スーパーの棚で700円を650円にする努力を続けているのと変わらない。
ヤスパースは語る。
こうした絶望的な状況こそが、本来の自分に目覚める転機なのだと。
江戸時代から続く日本橋という富の象徴のような街で、この哲学書が強く勧められているのは、
人々が「安さの競争」に疲れ、自分にとっての本当の価値を問い直し始めているからではないだろうか?
あなたは「4,000円の価値」を提供できているか
僕がnoteで発信し続けている
「属人化しない体制設計」や「届ける営業」は、まさにこの4,000円側へ行くための戦略だ。
クライアントが本当に求めているのは、綺麗な成果物そのものではない。
・現場がスムーズに回り、無駄なやり直しが発生しないこと
・経験に裏打ちされた仕組みによって、トラブルが未然に防がれること
これらを提供できるようになったとき、報酬は「相場」から解放される。
自分の仕事を
1,000円の油として売るのか
4,000円の信頼として売るのか
その分かれ道は、技術よりもビジネスの設計図にある。
二極化の波を乗りこなすために
SNSで目立つ存在やインフルエンサーになる必要はない。
日本橋の棚に並ぶ高級オイルや、時代を超えて読み継がれる哲学書のように、
特定の誰かにとって代替不可能な価値を証明し続ければいい。
明日、見積書を書く前に思い出してほしい。
あなたの提示する金額の中に、
相手のリスクを肩代わりし、確実な成果を約束する「哲学」は込められているだろうか。
格差が開き続ける2026年の日本。
生き残るのは、腕が良いだけの職人ではない。
信頼の価格を設計できるプロである。
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